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「元彼 <由衣 ①>」【ショートストーリー】恋してみたら? ★婚活コラム ~その3~★

2014/03/20

覚えてますか
陽当たりの悪いあの部屋 昼夜逆転の生活
夢を語り合ったシングルベッド
終わりがくるなんて 思ってもみなかった頃

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“今日7時いつもの場所で。行きたがってたイタリアン予約してあるよ”

来るかな、と思っていたメールが想像通り午前中に届いた。
幸せな気分が込み上げて、由衣は思わず笑顔になる。
「佐々木さん、なに笑ってるの? 資料打ち間違わないでよ」。
お局の小言だって、へっちゃら。

旅行会社に勤める保阪とは、「マリッジ エデン」に入会して三度目のお見合いで知り合った。
交際二ヵ月。
結婚相談室なんてと最初は抵抗があったけど、こんな出会いがあるなら
もっと早く入会すれば良かったって思うくらい。

保阪と付き合って良かった点の一つが、こうして彼の方から先にメールをくれる事だ。
イライラしない。いつだって安心。

健吾など、こちらが3回くらい送ってやっと返信をよこす。
ひどい時など、料金延滞で携帯が止まっていたりするし、向こうから送って来たと思えば、頼み事のある時だけだ。
先月は、いきなり一万円貸してくれなんて図々しく言ってきた。
勿論、冷たく断ったけど。

健吾は半年前に別れた元彼。
大学時代の合コンで知り合い、6年間付き合った。
ミュージシャン。
メジャーを目指す彼のファンでもあったし、ライブハウスで歌う健吾が
誇らしい時だってあった。
陽当たりの悪いアパート、時々止まる携帯、昼夜逆転の生活。
それでも、あの頃は楽しかった。
小さいベッドで重なるように眠ったり、朝までビデオを観たり。

由衣の母が広島から上京した時、慌てて茶髪に黒いスプレーをかけて挨拶したのも、当時は2人のお気に入りの、面白おかしい出来事だった。

だが年月が経ち、OL生活も身についた由衣と、30才を目前に変わらぬバイト生活を続ける健吾の間には溝が出来ていった。

保阪と会うと、由衣は、心が平和で満たされるのを感じる。
約束を反故にされることが、まずない。
食事代の心配もなければ、音信不通で振り回されることもない。
友達の恋人と同じように、記念日には特別なディナーに誘ってくれるし、プレゼントもくれる。
連休には旅行の計画だってある。

保阪といれば、突然眉毛を剃って現れたり、喫茶店で態度の悪いウェイターに水をぶっかけたり、そんな心臓に悪い出来事なんて金輪際起こりっこないのだ…。

いきなり変えたばかりのスマホから脳天気な音楽が流れた。
お局を気にして名前も確かめずに出ると、金の無心以来スルーしていた健吾だった。

「風邪ひいちゃってさあ。ちょっと参ってんだよぉ」。

切ろうとした耳に、大きなくしゃみ、そして激しい咳き込みが続き、
「昨日から何にも食べてないんだ。会社終わったら来てくんない? 由衣にしか頼めなくてさぁ…」。

柄にもない弱々しい声がすがってくる。
戸惑いながら目を上げると、お局がまだ睨んでいた。

つづく

 

※転載元※ 婚活・女子会情報サイト【恋学】(http://koigaku.machicon.jp/)

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