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「マリッジカウンセラー<梓 ①>>」【ショートストーリー】恋してみたら? ★婚活コラム ~その4~★

2014/04/15

ルックス、学歴、年収、それから?
笑顔、清潔感、相手の話を聞く、それから?
イエスorノー、それだけ?

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迷子のようにキョロキョロしている矢沢をみつけ、思わず、
「まあちゃん、ここよ。こっちだってば!」
撥ねるように手を振ってから、谷口梓(あずさ)は慌てて周囲を見回した。会員への言葉遣いは、上司にしょっちゅう注意されている。そうでなくても矢沢のお見合い相手が見たら変に思うだろう。

“土曜日2時、Sホテルロビー花飾りの前”、と言えばお見合いの定番だ。

それは“マリッジ エデン”だけではないから、人待ち顔の男女や、梓のようなカウンセラーが、かなり大勢いる。皆、何気ない風を装いつつ、写真でしか見ていないお相手を探して周囲に目を凝らし、耳を澄ませているのだ。

離婚して2年。そろそろ働きたいと思っていた時、友人から “マリッジ エデン”のスタッフに誘われた。
「結婚に失敗した人間がカウンセラーなんて……」。
母の育代は心配したが、失敗したからこそ伝えられる事がある、と友人の言葉を借りて胸を張った。実際は自信などなかったが、人と人とを結びつける仕事に魅力を感じたのは本当だ。

矢沢雅之は育代の親友の息子で、小さい時から彼を知る母が“まあちゃん”と呼ぶので、梓にも移ってしまった。
40才、初婚。二人兄弟の次男。食品会社課長代理、年収600万……。
「まあちゃんなら、すぐみつかるでしょ? 今まで縁がなかったのが不思議だもの」。
親友に安請け合いしたらしい母は自信たっぷりに言うが、その「不思議」が実はネック。好条件なのにどうして今まで? と、多くの女性は穿って考えるのだ。性格がねじ曲がってるのでは? おかしな癖や趣味はないか? 家庭に問題が? 過去に女性問題??

実際、雅之にも長く付き合った女性がいたようだ。だが彼曰く、
「この人なのかなあって考えてるうちに、彼女お見合いして結婚しちゃって……」。

はじめて面接した時、なんて煮え切らない男! と思ったものだ。スラリと背が高く、メガネが似合う彼が独身でいる理由が、一瞬にして分かった気がした。一つ年下の梓から見ても、とにかく頼りない。

「まあちゃん、じゃなかった矢沢さん、ほらあの人じゃない?」
白いワンピースの女性と目が合った。写真よりやや太めだが、色白で可愛い印象だ。
二人を引き合わせ、最上階のラウンジへ案内して今日の梓の仕事は終了。
あとは、お見合い後、雅之から来る報告を待つしかない。

YESかNOか、NOなら明日朝一でお相手の相談室にお断りを入れる。
これまで三回お見合いに付き合ったが、雅之は「どうも違う」だの、「うまく話せなかった」だのと断り、相手にも断られた。

またそうなるんだろうなあ、梓は溜息つきながら帰路に着く。やれやれ……。困ったと思う反面、別れ際に不安気な眼差しですがってきた雅之を思い出すと笑ってしまう。梓が選んだ春色のネクタイを窮屈そうに締め、緊張していたあの顔! 今回はネクタイまで新調したんだから、1時間は粘ってくれるといいんだけど。
会員というより、担当して半年経つ今では、内気な弟を思うような気持ち。

だが連絡はなかなか来なかった。
電話してみようか……梓が思い始めた頃、やっとメールが来た。
“めずらしく話が弾みました。今から二人で飲みに行きます。夜、電話します。”
やったじゃん! 呟いて携帯を置いた瞬間、心の奥がチクッと痛んだ。
夕暮れの部屋が、ふいに暗くなったように感じた。
つづく

 

※転載元※ 婚活・女子会情報サイト【恋学】(http://koigaku.machicon.jp/

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