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「雨に揺れて<梓 最終回>」【ショートストーリー】恋してみたら? ★婚活コラム ~その4~★

2014/05/19

誰かが いるから迷うの?
誰も いないければ決めるの?
わたしだけって 言って欲しい
彼じゃなきゃって 思いたい

 

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「…先輩といる時は間山さんを思い出すし、間山さんといると先輩が気になって」

梓の新しい担当は、27才の女性。間山さんというのが見合い相手で、彼女は元彼である先輩と、間山さんの間で揺れている。彼が結婚してくれないから見合いをしたのに、間山さんが現れた途端、元彼の態度が変わってきたという。

何か言うたび、赤いウサギのストラップをいじくる彼女に苛立ってきた所へ、
「矢沢さんから電話で、どうしても谷口さんと話したいって言ってるけど?」
内線で沢木が聞いてきた。

あの夜、気まずく別れた後、矢沢雅之の担当はベテランの沢木に替わって貰った。携帯のLINEは削除し、電話にも出ない。メールには、
“相談室の担当へご連絡ください”という返信だけを返している。

「谷口は面談中なもので…」
沢木の断りに、雅之は何と応えているだろう。
ほんの一瞬でも、彼の腕の中で目を閉じた自分を恥じていた。
立場を越えてバーで語り合い、心が通じ合ったと思った。でも……勘違い。
「服選びは梓さんを誘う口実」という言葉に縋ろうとした自分が情けない。
痛い目はこりごり、カウンセラーとして生きてくって決めたはずじゃない!

……「わがままに聞こえるかもしれませんけど、本当に苦しいんです」
ストラップのウサギと同じ目をして彼女は訴える。

フロアに戻ると、
「矢沢さん、来週水原さんの自宅に招待されたんだって」
沢木が待っていたように話しかけてきた。
「秋にゴールインなんて事になるかもねえ」

夕方から雨になった。残業を終え、玄関で折りたたみを出そうとバッグを探っていると、横から傘が差し掛けられた。雅之だった。
「電話も出てくれないし、メールにも応えてくれないから」
「水原さんと順調なんですってね」
「リハーサル通りに行かなくて…。彼女、もんじゃ嫌いって言うんですよ。それに、お酒は好きだけど、酔っ払って思い出話とかするのは止めようって。雰囲気に流されて大事な事決めたくない、とか」

参っちゃって…。頭を掻く仕草に、悩んでいた事も忘れて笑ってしまう。
「ハッキリしてていいじゃない。矢沢さんには丁度いい奥さんだと思うわよ」
「親にもそう言われました。でもオレ本当は…リハーサルが一番楽しかったっていうか…どうも気持ちが決まらなくて、これでいいのかなって」

迷いに揺れる雅之を見ているうちに心は決まった。カウンセラーの処方箋。
「ごめんなさい、急いでるの。実は私再婚するのよ。担当を替えて貰った理由もそれなんです」
え?!、聞き返した雅之の顔が、次第に晴れやかになる。やっと答えをみつけたように。そう、これでいい。

明日、赤ウサギの彼女にメールしてあげようと考える。
元彼の事は忘れて、間山さんへ一歩踏み出してみましょう、と。
間山さんだけをみつめていれば迷うことも、苦しむこともないから。

……「駅まで一緒に行っていい?」
答えも待たず、雅之は歩き出した。
黒い傘の中で、当たり前のように引き寄せられると、鼻先が彼の肩にあたる。
“でも、それでも、先輩が心の中にいるって思ったら…?!”
赤ウサギは何と答えるだろう。
雨足が強くなってきた。
梓おわり

 

※転載元※ 婚活・女子会情報サイト【恋学】(http://koigaku.machicon.jp/

 

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